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ゆあさいどくまもと(性暴力被害者のためのサポートセンター)
先週は昨年に続き、
「ゆあさいどくまもと」http://yourside-kumamoto.jpの相談員の方に、
「産婦人科医からみた性暴力の現状」
と題してお話をさせていただきました。
ゆあさいどのホームページをご覧いただくとおわかりになると思いますが、
被害に遭われた方の「駆け込み寺」のような存在です。私も、度々患者様のことで相談などでお世話になっておりますし、
相談の電話をされた方を、必要に応じて産婦人科へつなげていただく
大切な役目を担っていただいております。最初に被害者の方が意を決して相談する窓口でもあり、24時間
大変に心を砕いた丁寧な対応をしていただいております。感謝しかありません。
繋げていただいたその後の産婦人科医がしなければならないことや現状、困難であったことなど様々なケースについて僭越ながらお話しさせていただきました。
相談者にピルの内服を勧めたいが、どのように説明したら良いですか、というご質問もありました。医療従事者ではない相談員の方にそこまでお話ししていただいているとはありがたいばかりです。私どもも、ただ
こういうケースがありました、
という話で終わるのではなく、
被害に遭った方のその後のケア、またその前の被害を防ぐため、またその前に加害者を出さないための教育の必要性を強く感じる毎日です。
それが私たち産婦人科医の性教育の授業につながっていることは言うまでもありません。もっと、産婦人科がゆあさいど密に連携をとりあってひとつのチームとして被害者の方に向き合っていかなければならないと強く思いました。
これからも引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
2023.11.26
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高森高校へ
さて午後は高森高校の全校生徒さんへの授業でした。
阿蘇南部地域の唯一の公立高校です。
そして、大変ユニークな高校で、令和5年春に学科改編を行い
「普通科グローカル探求コース」と「マンガ学科」
が始動しました。「グローカル」とは「グローバル」と「ローカル」を合わせた言葉で
世界と地域を繋ぐ人材育成に力を入れた教育へと、さまざまな取り組みをされています。「マンガ学科」は公立高校では全国初です。
「高森から世界へ」を合言葉に世界に誇る日本マンガの表現方法を学び、
クリエーターや漫画家を目指す若者が各地から集まっています。
作品も見せていただきましたが、素晴らしい!
このような環境で、興味と意欲とそして才能のある若者がプロを目指して
日々目標を持って、学校生活を送ることができるなんて、羨ましいですね。一緒に写ってくれた生徒さん。ニコニコ笑顔。
校長先生を始め先生方との授業後のお話も大変楽しく、有意義な時間でした。
ありがとうございました。やはり熊本の自然は最高です。
帰りは雄大な阿蘇を眺めながらのドライブ。
途中でコスモス畑に寄ってきました。
2023.11.10
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白川中学校へ
今週は朝から白川中学校に伺いました。
中学3年生のみなさんです。
2年前にもお伺いしました。つくづく思うのは、
学校によっても生徒さんの雰囲気が全然違いますし、
同じ学校でも、学年ごとに雰囲気が違ったりします。白川中は本当におとなしい真面目な雰囲気で
いつもの通り、笑いを取ろうと頑張りましたが、
残念ながら、不発に終わってしまいました(笑)授業が終わって少しだけ女子のみなさんとお話ししましたが、
「(話の内容は)理解できました!」
とニコニコして言ってくれました。よかった!!
※生徒さんの写真は撮り忘れてしまいました。すみません!
2023.11.10
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熊本高校へ
午後は熊本高校へ伺いました。
午前中の西山中が終わって、家に帰るには中途半端な時間でしたので
近くのお店でちょっと休憩&スライドの手直しを。
この写真もスライドにいれました(笑)予定通り30分前に、準備万端で伺いましたが、
セットアップのため体育館まで行ったところで…あれ?パソコンがない^^;…
↑のお店に忘れてきたのに気づき慌てて取りに戻り
何とか授業には間に合いましたが、
我ながら、この歳になっても尚、
なにかと大事な時に抜けの多い人生に呆れた次第…1年生と2年生への授業です。
ちゃっかり、産婦人科へのリクルートもしてきました。
とうとう熊本の産婦人科医の数は全国で最も少なくなってしまいましたので。授業後、担当の先生と教頭先生とのお話の中で、
「独特な正門ですね」
という、今回初めて門柱を見た時の私の疑問から「正門にある門柱には表札がかかっていないでしょう?
この門柱は実は元熊本城正門入り口の下馬橋の橋脚で、初代校長がその橋脚をもらい受けて本校の門柱にしたのです。この門柱には
『たとえ世に知られなくとも社会の礎たれ』
という初代校長の教えが込められているのです」
と教えていただきました。2023.11.06
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西山中学校へ
今週は午前中、西山中学校へ伺いました。
4年前から市内の公立中学校へ
熊本市教育委員会と私たちがタイアップして展開しているこの授業ですが、
西山中は今回が初の授業とのことでした。
担当のI先生とは、先生の前任校でお世話になり今回も呼んでいただいた次第です。授業対象は3年生です。
途中でハプニングがあり私が動揺してしまいましたが
みなさん、本当に一生懸命聞いてくれました!最後の質問コーナーで2名の男子生徒さんが自発的に手を挙げて
「僕は将来のパートナーを大切にしたいと思いました。
勉強になりました、ありがとうございました!」と言ってくれたときは、嬉しくて泣きそうになりました。
この言葉でこれからの授業、頑張ることができます!
こちらこそありがとうございました、です。
どうか素敵なジェントルマンになってください。長男が中学校でお世話になったY先生と偶然の再会!
お声かけいただきありがとうございました。
向かって右は校長先生です。
授業前後に色々とお話させていただきました。
今の中学生のリアルそのものをご存知ですので私も大変勉強になりました。
ありがとうございました!2023.11.05
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花陵中学校へ
さて先週は花陵中学校の3年性の皆さんへの授業でした。
学校の入り口がわからずにぐるぐる周囲を回って結局わからず。
通りすがりのおばさま方にお尋ねするもわからずに
最後には学校に電話して、迎えにきていただくことに。。。勘が良ければすぐにわかるのでしょうが、早めに向かったはずなのに
準備はギリギリでした。保健体育の男性の先生が、事前に高橋幸子先生(産婦人科医。埼玉医科大学医療人育成支援センター・地域医学推進センター助教:通称「さっこ先生」)
の性教育に関する動画を全て生徒さんに見せて下さっていたからでしょうか。
皆さん、興味をもってきいてくれていた気がします。
このような、先生方の取り組みが本当にありがたいです。2023.11.01
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玉名高校へ
先週は玉名高校に伺いました。
玉名高校といえば(私の記憶に間違いがなければ…)
高校生の頃、私の母校の応援コンテストの見学にこられたのが
確か玉名高校の生徒さん達であったのではないかと思っていて、つい…https://www.youtube.com/watch?v=TWZZgtIkC40&t=11s
をスライドに埋め込んでしまいました。
玉名高校の体育祭の人文字も熊本では有名で今年6月にNHKで放送されたそうです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kumamoto/20230515/5000019026.htmlまた、玉名高校は日本マラソンの父「金栗四三」さん(みなさんご存知の2019年大河ドラマ「いだてん」の主人公の1人です)の出身校でもあります。
https://www.city.tamana.lg.jp/q/aview/112/2193.html1年生、2年生の皆さんへの授業でした。
体育館で壇上からの授業となり、少し緊張しました。
同じ目線での方が生徒さんとの距離も近くて安心感があります。今年度、創立120年目とのことです。重厚感のある歴史を感じる素晴らしい校舎でした。
2023.10.22
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菊池女子高校へ
先週は菊池女子高校へ伺いました。
毎年呼んでいただいております。全学年の皆さんへの授業でしたので
2年生、3年生には重なる内容も多いのですが、最近のデータも加えてお話させていただきました女子高らしく、学校の建物もピンクが使われており雰囲気も華やかです。
授業が終わり、先生方とお話していると、ALTのオランダ出身の先生から
「このような内容の授業は何年生向けなのですか?」
とご質問あり、中高生に話していますと答えると
「オランダでは小学生から始めています。遅いですね」
と言われました。おっしゃる通りで、日本がいかに子どもたちへの教育が遅れているかを改めて認識しました。
一刻も早く、小学校からの包括的性教育が始まることを切望します。さて今日は、玉名高校にお邪魔します。
2023.10.18
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富合中学校へ
先週は富合中学校にお邪魔しました。
2年生の皆さんへ、対面での授業でした。皆さん静かに整列していたと思うのですが、先生の指導が大声で、厳しくて理由が分からずにびっくり。
やる気まんまんだった私も動悸がして萎縮してしまい、一瞬暗い気持ちになりましたが、
いかんいかん、と気持ちを切り替えて授業に臨みました。まずは
「皆さん、足を崩して構いません。
楽な姿勢で、もうちょっと前に来てきいてください」
とお願いしました。私の話だけは、緊張した暗い雰囲気のまま60分間正座して、
「痛いなあ、しびれるなあ、早くおわってくれないかな」
そんなこと考えずそれぞれリラックスして、興味をもって聞いて欲しかったのです。話の内容は伝わったかなと少し不安ですが、アンケート結果でまた勉強させていただきます。
明後日は菊池女子高校です。
2023.10.09
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西原中学校へ
順番が逆になりましたが
9月6日に西原中学校に伺いました。後日、2年生と3年生の皆さんの感想をいただきました。
皆さんありがとうございました。
抜粋して掲載させていただきます。⚫︎中学に入ってから、初めての性や女性に関する講演でした。月経の痛みについては、もっと世界中で理解を深めていってほしいなと思いました。正直、痛みには個人差もあるし、量も周期も個人差があるし、男性もその痛みも味わったことがないから、理解することが難しいと思う人がいてもおかしくはないと思います。でも、個人的にこういう講演は、学生のうちにもう少し教えておくべきなんだと思います。社会人になってから、教えてくれる人なんていないし、考えがもう定着してしまっているようなものだと思います。
⚫︎たくさんのことを学ぶことができました。自分の体がとても大切なものだとわかってはいたけれど体の中の子宮も命と同じくらい大切だと知りました。また子宮頸がんは予防することができるとわかったので、進んでワクチンや定期検査に取り組んでいこうと思いました。
⚫︎子宮頸がんについても、予防するのは女性だけとばかり思っていました。男性もワクチンを打てるのならば男性も女性も両方打てばいいと考えます。無料で打てる期間があるのだから、少しでも多くの人が打って、妊娠できない、子宮をとりのぞかねばならなくなる人を減らせたら良いと思います。結婚、妊娠が必ずしも幸せて、うれしいことばかりとは限りませんが、幸せになる1つの選択肢として、その選択肢が減らないように考えて行動しようと思います。
⚫︎毎月、毎月、月経があるけど、大事な日や、この日かぶってほしくないなと思う時があるから月経の日をずらすことができるなんて初めて知ったのでビックリしました。これから受験や就職など自分の将来に関わることがたくさんあるので今日学んだことを忘れないようにしようと思いました。
⚫︎私は今まで自分の体がよければそれでいいと思っていました。ですが、今日の講演を聞いて、今までの考え方は間違っていて、自分自身の体のこともとても大切だけど、自分の人生のパートナーとなっていく人の体のことも考えていかないといけないと気づきました。そしてジェンダーのことについても改めて考えることができました。人間は互いに認め合い考え合って生きていかないと、幸せにになれないようになっているんだと感じました。
⚫︎性的接触はとても覚悟が必要なことであり、しっかり考えることが大事だと思い知らされました。また女性の事も、男性も知っておく事が大切ということも知る事ができました。行為をしてしまって、望まない妊娠をしたのなら女性の心や体を傷つけてしまうということもわかりました。付き合う人がいるのなら、お互いに性についてしっかり考えるべきだと思いました。子供ができるということは、本当は祝うべきことなのに、自分たちの立場を考えないと自分たちや親までも辛い悲しい気持ちになると思います。性について知らないようなことや責任などとても大切なことを学ぶことができたと思います。
⚫︎子宮頸がんのワクチンは女性は無料で打てるということは知っていたけど、男性が打つ場合は有料ということは初めて知りました。なんで男性も持っている病気なのに男性だけ有料なんだろうと思いました。今の時代、「男性だけ」「女性だけ」というのは男女差別といわれているのに国が「女性だけ」無料にするのは男女平等ではないと思いました。今まで産婦人科やレディースクリニックは妊娠している人が多く入りにくい場所だと考えていましたが、先生のお話で高校生も学校帰りに1人でくると聞いて手軽に行っていい病院なんだと思いました。
⚫︎ピルや避妊、性感染症など普段親や先生、友達に聞きづらいことをたくさん教えていただき、とてもためになった。自分は性行為などに興味はないが、望まない妊娠や性感染症を防ぐためにも、正しい避妊をきちんと知り、お互いが後悔のないよう、これからも自分を大切にしていきたいと思う!
⚫︎私は子宮頸がんのワクチンを打ちました。もともと子宮頸がんという言葉もしらなく、なぜ、腕が痛くなるようなワクチンをうたないとならないのかよく分かっていませんでした。でも今回の講演で頸がんや性行為、DVなどあまり聞くことができない話を聞くことができてよかったと思いました。
2023.10.07